私立探偵トム・ウェルズ(ニコラス・ケイジ)が、富豪の未亡人に見せられた一本の8mmフィルム。夫の遺品に含まれていたというそのフィルムには、ショッキングな少女の殺害シーンが映っていた。この映像の真偽を確かめて欲しいと依頼され、少女の足跡を追ううちに、ウェルズは性のアンダーワールドへと導かれていく。彼が目にしたのは、究極の快楽に身を投じる人々の恐るべき欲望が作り出した悪夢のような世界だった・・・。 さすがはジョエル・シュマッカー監督作品。見事にいつも期待を裏切らない。観客の心理に訴えかける絶妙な演出に、また感心してしまった。内容は正直言ってかなりキモイ。でも実際にあるというこのアンダーグラウンドなせ界のことを思うと身の毛もよだつ・・・。ちなみに脚本は『セブン』のアンドリュー・ケヴィン・ウォーカー。なるほど。ニコラス・ケイジの苦悩や激しい怒りの演技に、いつの間にか感情移入して、こっちまで憤ってしまった。なかなかふかーい映画。 (update:07/9/06)
さあもう怖い〜。あらすじだけで十分キモイ。殺人によって快楽を得るなんて普通の人間には考えられないことだけど、いるんだな、本当にこういう人間が。ニコラス・ケイジ演じるトム・ウェルズは、よき家庭人で、妻と子供を愛するパパ。そんな善意の塊のような彼が、こんな世界に首を突っ込むことになる。彼はまるで私たち観客そのもの。義務感と好奇心から、恐る恐る異常な世界に踏み込むうちに、自分の快楽のために十代の子供を殺害する連中に強い怒りを覚える。「快楽のための殺人なんて許せない」と。殺された娘の母親を訪ねて、その深い悲しみを実感すればするほど、怒りは増してしまう。観客の私も全くこの主人公と同じ気持ちで物語が進んでいるのに気づく。でもラストには、誰もが持ち得る人間の残酷な一面を見ることになる。 そこでふと思った。死刑制度の議論に似てるな、と。「どんなことがあっても、人間が人間を裁くことはできない。死刑にすることは殺人と同じこと」と思う人でも、たとえば自分の子供が愉快犯によって殺害され、彼が裁判にかけられた時、極刑を望まないだろうか?この映画の主人公も苦悩しながら、怒りのあまり「人間が人間を裁く」選択をしてしまう。ホントこの映画はエログロだけでは語れない、深い部分を突いている。 『ザ・メキシカン』やTVシリーズ『ソプラノズ』で人気のジェームズ・ギャンドルフィーニは、ここではちょ〜ムカつくやつ。ホント、殺したくなるほどヤなやつ。ホアキンは、ポルノショップに働くが、実は夢のあるまじめな青年の役。いいヤツなのに・・・となる。そういう意味では超ブルーになります、この映画。(daizy) (update:07/9/06)
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