2054年の首都ワシントンD.C.。すべての行動、個人情報がモニターされ、プライバシーなど存在しないに等しい監視社会。プリコグ(予知能力者)が将来犯す犯罪を透視し、犯人を逮捕するシステムが生まれていた。その法の番人だった男ジョン・アンダートン(T・クルーズ)が、赤の他人を殺すと予知されてしまう。 SF、ミステリー、そしてフューチャー・ノワール。この3つをテーマにした本作は「ブレード・ランナー」の原作者としても有名なカルト的SF作家フィリップ・K・ディックの短編の映画化。謎解きとともに映像の凝り具合は目を見はる。CGがどこからどこまで使われているのか、その境界がわからないほど自然で、且つCGはやはり人物やストーリーを描き出すための道具であるとつくづく感じる作品だった。ダークでサイバーな世界感が魅力的。「WHO DONE IT?(誰が殺したか?)」ではなく「WHY DONE IT?(なぜ殺したか?)」の動機を探るミステリー。と同時に、未来に罪を犯す人間を予知することが可能な科学の進歩があったら、本当にこんなシステムを作るべきなのか?考えさせられた。 (update:07/9/06)
私は基本的に全くストーリーなどの予備知識なく観たので、最初から最後まで予測不可能な展開で楽しめた。この映画は予備知識ない方がおもしろいんじゃないかなあ。映画自体2時間半くらいの上映時間で、かなり長いんだけど全く気にならなかった。たった50年やそこらの未来にこんなすごい社会が生まれているとは思えないが、設定はかなりおもしろい。SFサスペンス大作とでもカテゴライズしたらよいのかな。謎解きとともに映像の凝り具合は目を見はる。CGがどこからどこまで使われているのか、その境界がわからないほど自然で、且つCGはやはり人物やストーリーを描き出すための道具であるとつくづく感じる作品だった。必要以上にCGを誇示しないところは、ある意味スピルバーグらしいというか・・・。スピルバーグの信奉者では全くないのだが、結局は人間愛とかそういう方向にこの映画が向いているのは、成功のカギだったのかな。SFファンもあの近未来設定には満足するんじゃないかなと思わせる「マニア度」もばっちり。出てくる未来の乗り物だとか、人間がシュボーっと飛んでいけるリュックみたいなやつ(!)とか観てるだけで楽しいし! 実はこんなシリアス一直線に見える映画で笑いどころがあった!例えば、自分が犯罪を犯すと予測されてしまってから、ジョンは警察をまんまと抜けだし、自分とわからないように他人の目ん玉を移植。手術後冷蔵庫のサンドイッチに手を出すが、包帯でぐるぐる巻き状態で全く前が見えないジョンは、せっかく用意してあったサンドイッチの、腐った方にあえて手を出してしまう。カビで見事に緑色になったサンドイッチをあわてて口から吐きだして、今度は慌てて掴んだ牛乳も抹茶ミルクのようになってる。なぜあえてこんなシーンを〜!このシーンは実は誰も笑ってなかったけど、私はちょっと笑った。そして今度は、その後ジョンが顔を変形させて警察本部に潜入するシーン。この近未来では人間の網膜をセンサーでキャッチして、アイデンティファイするのだけど、この施設に入るためにはジョン自身の目ん玉が必要。手には自分の目ん玉が2個入った袋を持っていざピピッと認証させようとするがつるっと手が滑って目ん玉は床を転げる。この時の音がまるでピンポン玉みたいで、それをかなりコミカルな動きで追いかけるキモイ顔のトム・クルーズがかなり笑えた。こんなシリアスな映画で笑ってもいいのかと思わせる1シーンで、実際観客は笑っていいものかどうか困っていたようだ! 結構スピルバーグとトム・クルーズのコンビという部分がクローズアップされているが、私個人としては別に主人公がトム・クルーズでなくてもよいかなとは思った。上記のコミカルシーンを思い起こすと、考えてみればトム・クルーズってやっぱり多少腐ってる役はあるけど、基本的に色男しか演じていない。この人には一度ベタベタなコメディを演じてほしいなあ。(daizy) (update:07/9/06)
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